市販のヘアカラーを使う上で知っておきたい3つのリスク

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知っておきたいヘアカラーの利便性と危険性

テレビCMでもよく見かける自宅用ヘアカラー。

 

白髪が気になったときや、髪色を変えたくなったときなど、いつでも自分で気軽に染めることができます。価格も安く、自宅近くのドラッグストアでも手軽に購入できることから、非常に利便性が高く、利用されている方も多いでしょう。

 

ヘアカラーは1回でしっかり染まり、シャンプーをしても色落ちがすくなく1〜2ヶ月ほど色持ちします。一度脱色してから染めるため、髪色を明るくすることも暗くもすることもできるところもヘアカラーの使いやすい特徴です。

 

染まりも良く、好きなときに自宅で簡単に染められることからとても便利な存在ではありますが、その反面、市販のヘアカラーにはリスクがあることも理解しておく必要があります。

 

今回は、市販されているヘアカラーについて、使用するうえで知っておきたい3つのリスクをご紹介します。

 

市販ヘアカラーのリスク

市販されているヘアカラーには、大きく次の3つのリスクがあります。
どれも重要なことですので、順番に詳しくご説明していきます。

 

  • アルカリ剤による髪のダメージリスク
  • ジアミン系成分によるアレルギーリスク
  • 過酸化水素の蓄積による頭皮の老化リスク

アルカリ剤による髪のダメージリスク

アルカリ剤による髪へのダメージリスク

アルカリ剤でキューティクルが開く

ヘアカラーは、1剤にアルカリ剤・酸化染料、2剤に過酸化水素が含まれており、この2剤を混ぜ合わせることで化学反応を起こし酸化染料を発色させる仕組みです。

 

アルカリ剤でキューティクルを押し開いて、髪内部のメラニン色素を脱色した上で、酸化染料と過酸化水素を酸化させて髪の内部にしっかりと色素を定着させる方法です。

 

キューティクルというのは髪の毛の表面をコーティングして外部からの刺激から守る働きをしていますが、アルカリ剤で押し広げられたキューティクルはどうしても開きがちになり、キューティクルの内側にあるコルテックスに蓄えられた水分やCMCなどが抜けやすくなります。
毛染めをした後に髪が乾燥してパサパサになってしまうのはこのためです。

 

髪の構造

 

アルカリ剤が髪内部に滞留

また、アルカリ剤は髪内部に残留してしまうため、髪はアルカリ性になりキューティクルが開いた状態が続いてしまいます。そうなると髪が外部からの刺激に弱くなり、ドライヤーなどの熱に弱くなったり、パサつきやすくなってしまいます。

 

1回のヘアカラーでは大きな影響は出ないかもしれませんが、何度も使い続けていると、切れ毛や抜け毛が増えたり、髪が細くなったりといった髪のトラブルの要因にもなってきます。

 

毛染め専門店・美容院のダメージ軽減方法

毛染め専門店や美容院でも、使用されているカラー剤は酸化染料ですので、アルカリ剤の影響はゼロではありませんが、揮発性の薬剤でアルカリ剤が髪内部になるべく残留しないように揮発させたり(自宅用ヘアカラーでは配合できません)、アルカリ剤が滞留しないようカラー剤を調整したり、トリートメントで中和したりといったケアがされていますので、自宅用ヘアカラーに比べると髪のダメージを抑えられているのです。

 

セルフカラーをするなら

毛染め専門店や美容院と同じ方法でダメージを軽減することは難しいのですが、もしセルフカラーをするのであれば、残留アルカリ剤を除去したり中和できるシャンプーやトリートメントも販売されていますので、毛染めの後に使うことをオススメします。コストはかかってしまいますが、髪のダメージは全然違ってきますし、毛染め後の色持ちも良くなります。


ジアミン系成分によるアレルギーリスク

ジアミン系成分によるアレルギーリスク

酸化染料に使われる「ジアミン系」物質に要注意

酸化染料のヘアカラーには「ジアミン系」の物質が含まれています。ジアミン系の物質はいくつかありますが、代表的なのは「パラフェニレンジアミン」、そのほかメタアミノフェノール、パラアミノフェノール、トルエン-2,5-ジアミン等があります。

 

これらのジアミン系の物質は発色が良いという特徴がありますが、反面、アレルギーリスクが非常に高いことが知られています。

 

厚生労働省からも「毛染めによる皮膚障害」の調査レポートが発表されていますが、ヘアカラーリング剤に含まれるジアミン系物質の危険性について注意喚起されています。

 

ジアミン系物質によるアレルギー症状

ジアミン系物質による主なアレルギー症状としては、かぶれたり皮膚が赤くなるなどの皮膚炎で、顔が腫れ上がったり、傷み・湿疹が出たりといった症状が出ることもあります。

 

皮膚炎だけでなく、悪化するとアナフィラキシーを起こし、呼吸困難、動悸、咳、嘔吐などの重度な症状を引き起こすこともあるので注意が必要です。

 

アレルギーリスクを回避するために

アレルギーリスクを回避するために大切なことは、カラー剤をなるべく頭皮に付着させないことと、毛染めの都度、忘れずに「パッチテスト」を行うことです。

 

毛染め専門店や美容院では美容師が丁寧に染めてくれますので心配は少ないですが、セルフで毛染めをする場合は、頭皮に付着させずに根元まできれいに染めるのは至難の業です。特に後頭部は難しいでしょう。

 

パッチテストについても手間に感じられるかもしれませんが、毛染めを行う48時間前から正しくテストを行うことが重要です。パッチテストでアレルギー反応が出なければ、100%ではありませんがほぼアレルギー症状を避けることができます。

 

いつも同じヘアカラーを使っていても、体調や使用回数によってもアレルギーを起こすリスクがありますので、毎回使用の都度パッチテストが必要です。

 

ヘアカラーを使うのは体調の良いときに

アレルギー体質でない方でも体調によってはカラー剤でアレルギー反応が出てしまう場合もありますので、生理中や体調の優れないときは使用を避けたほうが無難です。

 

また、毛染めのたびに頭皮が痒くなったり赤くなったりする方は、いつものことと軽く考えずに、ただちにヘアカラーの使用を中止しましょう。使い続けると重度なアレルギー症状を引き起こす可能性もあります。


過酸化水素による頭皮の老化リスク

過酸化水素による頭皮の老化リスク

過酸化水素が頭皮を酸化

ヘアカラーには、酸化染料を酸化反応させるための過酸化水素が含まれています。

 

過酸化水素というのは活性酸素の一種で、酸化染料を酸化させるだけでなく、頭皮の皮脂や角質なども酸化させてしまいます。

 

切ったリンゴが空気に触れて酸化して茶色くなるのと同じように、人の体も酸化します。頭皮の酸化は老化を招き、頭皮が乾燥したり硬くなったりといったトラブルの原因にもなります。

 

ヘアカラーの継続使用で過酸化水素が蓄積

またヘアカラーを繰り返し使い続けると過酸化水素が体内に蓄積されることが分かっており、体内に蓄積された過酸化水素によりメラニン色素細胞が破壊され白髪を増やすことにもなってしまいます。

 

毛染め専門店や美容院では、髪質や染める量に応じて過酸化水素の濃度も調整していますが、自宅用ヘアカラーは濃度の調整ができません。そのため毛染め専門店や美容院では、蓄積される過酸化水素も抑えられているのです。


自宅用ヘアカラーを使ったときは

横になる女性

ヘアカラー後のシャンプー

カラー剤が頭皮に付着するとアレルギーだけではなく、頭皮の炎症要因にもなります。カラー剤の洗い残しが出ないよう、丁寧に洗い流しましょう。

 

ヘアカラーの後にシャンプーをしたら、その後少なくとも24時間はシャンプーを避けましょう
すぐにシャンプーをしてしまうと、定着しようとしているカラー剤を洗い流してしまい、色が抜けやすくなったり、染めムラになってしまいやすくなります。

 

洗浄力の強すぎるシャンプーに注意

また普段使うシャンプーにも注意しましょう。
毎日のシャンプーは意外と髪に負担をかけてしまっているのです。合成界面活性剤などを使った洗浄力の強すぎるシャンプーは避けたほうが良いでしょう。

 

強すぎる洗浄力は、色素を洗い流してしまい色落ちの原因になり、また本来髪や頭皮の健康を維持するために必要な皮脂や栄養素まで洗い流してしまい、髪や頭皮の健康にとっては決して良いことではありません。

 

トリートメントを忘れずに

ヘアカラーを使っている方は髪が傷みやすいため、きちんとトリートメントも使いましょう。

 

インバストリートメントだけでなく、ドライヤー前にアウトバストリートメント(洗い流さないトリートメント)を使うと、髪のケアを行うのと同時にツヤや色持ちも良くなります。


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